総合商社概要

OB訪問で同じ話し続けるの飽きたので、とりあえず読んでもらうように書いてます

トレードって②

Q. トレードってなんで儲からないの?

 

A. IT化と日本の国力低下と現地生産の進展のせいだよ

 

ちょっと、単純化しすぎですが、大きいのはこの辺りだと思います。

 

①IT化

情報が広く簡単に手に入れられるようになったことにより、一回のトレードで得られる利益が激減しました。

 

A国で10円で買って、B国で100円で売る、90円からコストを引いた残りが利益

 

A国で10円で買って、B国で15円で売る、5円からコストを引いた残りが利益

 

みたいな。

 

あとは、そもそも商社いなくても別に自分で売ればいいや、とか、もっと安いところを探すわ、とか、そういう事もIT化が進んで情報を集めやすくなったのにともなって増えて、付加価値のないトレードはほぼ死にました。

 

②日本の国力低下

元々商社のビジネスって

1)海外から日本にいいものを持ってくる

2)日本から海外にいいものを持っていく

3)日本国内での商売

ってのだったのですが、バブル崩壊以降、日本経済ほとんど成長してない結果、商品レベルが相対的に低下・市場が拡大しない、という中で苦しんでいるわけです。

 

現地生産の進展

貿易摩擦の影響や、そもそも人件費的な問題で、海外現地生産が進展すると、②で書いた話が減るわけです。(海外で作って日本で売るビジネスは増えるけど)

コマツとか商社嫌いで有名だけど、商品力あるメーカーは、そのまま自分達で売る、ってなりがちで、商品力ないメーカーは、コスト低減のために現地で作ることになる、と。

まあ、現地生産の会社を一緒に作ったりとか、OEMで作る側に回ったりとか、増えてるビジネスもあるんですが、トレードという意味では大分減ってきたわけです。

 

 

なので現在残ってるトレードは

①物流的な付加価値が高いもの(生産押さえて安定供給とか、効率的な施設とルート押さえて低コストとか)

仕入か供給かを何かしらの理由で独占できているもの(資源系の付随とか、専属代理店契約のあるものとか)

がほとんどかな、と。

 

単純なトレードは、子会社化して、人件費を低減しながら管理するか、辞めていってると思います。

 

とりあえずなにか質問でなければトレードについては以上