権益投資って?
Q. 権益投資って何?
A. 利益のある権利への投資だよ!
まあザックリ資源権益として油田とか鉱山とかああいうものをイメージして貰えれば。
まず、前提として、マクロに見ると、リスクとリターンはイコールになるように動きます。(わかんない人は自分で勉強してください。)
で、権益投資系は、投資金額規模が大きく、地政学や技術革新の影響による販売面のリスクも大きいので、リスクが大きくなり、つまりリターンも大きくなります。
ということで、ハイリスクハイリターンなものになっているわけです。
で、
①共同投資によるリスク限定
②広い販路による地政学リスク低減
③調達・運用の低コスト化によるリスク低減
あたりを競争力の源泉として、投資してきて、思ったより販売価格が上がったので、めちゃめちゃ利益になってるわけです。
簡単にだけ説明しときます。
①共同投資によるリスク限定
いくつかの企業でコンソーシアム(企業連合)を組んで、失敗した場合のリスクを押さえます。リターンも減るけど、一個一個の額を小さく、いろんな権益に投資することで、安定したポートフォリオが組めるわけです。
A油田で事故が起きて稼働してないけど、BCDEFGH油田があるから大丈夫
みたいな感じ。
②広い販路による地政学リスク低減
石油で顕著だけど、油田て大体紛争地にあるので、地政学リスクの影響を受けて、供給絞られたり、貿易を止められたり、テロにあったり、海賊にあったり、とかが起きるんですが、トレードで色々やってきて選択肢がいくつかあるので、生産さえできれば丸損になるリスクは低減できるわけです。
③調達・運用の低コスト化によるリスク低減
円は他の通貨と比べるとめちゃめちゃ安定しているのに加えて、国としても低金利政策を続けているため、お金の調達にかかるコストがめちゃめちゃやすいです。
リターン−金利=利益になるのですが、100億円投資していて金利が1%違うと、利益が1億円変わるわけなので、かなりバカにならないのです。
で、プラント建てたりも含めて、結構色んなところで強みになってたこれなんですが、世界的なカネ余りの状況で、競争力が落ちてきているのと、昨今の資源価格乱高下による商社に対する市場の低評価を受けて、権益投資の比重を落としていこうとしている、というのが商社の現状って感じです。
権益投資はとりあえず以上。